ギターアンプの『ブリティッシュ』と『アメリカン』の違いとは? 音の特徴や代表機種を徹底解説【Marshall? Fender?】
前回の記事で『ヴィンテージ』『トラディショナル』『モダン』の違いを解説したので、今回はアンプ界隈でよく聞く『ブリティッシュ』『アメリカン』の違いについて語ろうかなと思います。
↑のBlackstar FLY3 BTの紹介動画ではつまみを回すとブリティッシュ、アメリカンの方向性に寄せられるよみたいな話はしたのですが、そもそもこの2つの方向性が分かる人ってそれなりの経験者だと思うんですよ。
少なくともこのミニアンプを必要としているのは初心者さんだと思うので動画内では詳しい説明は省きましたけど、その分この記事でしっかりと分かりやすく解説しますので是非最後までお付き合いくださいませ。
※この記事にはプロモーションリンクが含まれていますが、私の実際の経験に基づいて書いております。
音の傾向
これは結構分かりやすいと思います。
アメリカン系はとにかくレンジが広くてクリーン。
低域から高域まで素直に持ち上がって、ミドルはむしろ抑えめ(いわゆるドンシャリ気味)。歪ませても粒立ちがハッキリしていて、音の輪郭がクッキリ出るのが特徴ですね。いわゆるモダンサウンド。
対してブリティッシュ系はミドルがガッツリ前に出てくるサウンドです。
低域・高域は控えめで、その分ミドルの密度と押し出し感が強い。歪ませたときの粘りというか暴れ方がアメリカンとは全然違って、単音を弾いても音に説得力が出やすいんですよね。フロントで使いたくなるヴィンテージサウンドというか、いなたい感じの音ですね。
代表的なアンプ
アメリカン系の代表格はやっぱりFenderでしょう。
Twin ReverbやDeluxe Reverbあたりが分かりやすいんじゃないですかね。
他にもメサやPeaveyといったメタルサウンドの王道ブランドがここに属する感じですね。
ブリティッシュ系はMarshallやVOX、みんな大好きOrange辺りになります。
私のyoutube動画を見て下さっている方ならご存じだと思いますが、私はMarshallやVOXがあまり好きではないと言いますか、正直苦手なのでブリティッシュ系を使う事は殆ど無いです。なんならVOX製品に関しては全否定するくらいには良さが分からない人間でもあります。
が、OrangeとBLACKSTARだけは別ですね。完全にアメリカン派に傾いている私ですらこの2つはスタジオにあったら使います。
なんというか、Orangeの個性って意外と実用的と言いますか、ヴィンテージ系のPUと相性良いんですよね。
BLACKSTARは純粋に歪み方が好きです。コイツに関してはMarshallの系譜を受け継いだモダンアンプなので一概にブリティッシュ系と括るのは違うと思いますが、ブリティッシュアンプである事は間違いないので一応ここに入れておきます。
※冒頭でも軽く触れましたが、BLACKSTARアンプにはISFという機構が組み込まれていて、アメリカン~ブリティッシュのサウンドを自由に調整する事が出来ます。Blackstar FLY3 BTはクランチサウンドなのでPE-40+VOXシールド+ISFを若干ブリティッシュ寄りで使う事が多いですが、ハイゲイン系であれば3時方向を基準にアメリカンに寄せることが多いですね。
何故サウンド特性が二分化したのか
ここが一番面白いところなんですけど、この違いってメーカーの好みとか偶然の産物ではなく、当時求められてた音楽と真空管の事情がガッツリ絡んでるんですよ。
例えばアメリカのFenderは元々カントリーやサーフミュージック向けにアンプを作ってました。
なので当然求められたのは『歪まない』『レンジが広い』『音が潰れない』ことになります。使われてた6L6系の真空管も、もともとヘッドルームが広くてクリーンな特性を持ってるんですね。つまりアメリカンサウンドは『歪ませないための設計』の延長線上にあるわけです。
一方イギリスは事情が違って、60年代にブルースやロックが爆発的に広がった時代背景があります。
MarshallはそもそもFenderの回路を参考にしながら開発が始まったんですけど、使用する真空管をEL34系に変えたことでミドルが前に出るキャラクターになったんですね。しかもクラプトンやヘンドリックスみたいなプレイヤーがアンプをフルテンで鳴らして意図的に歪ませ始めたことで、『歪んだ状態こそが正解』という価値観がイギリス側で先に確立されていったわけでございます。
つまりアメリカンは『クリーンを守るための設計』、ブリティッシュは『歪みを味方につけた設計』というスタート地点の違いが、そのままキャラクターの違いに直結してるってことです。
まとめ
- アメリカン = レンジ広め、ミドル控えめ、歪ませても輪郭がクッキリ(Fender系)
- ブリティッシュ = ミドル密度高め、歪みに粘りと説得力(Marshall・VOX系)
ジャンルで言えばカントリーやポップス、クリーントーン主体の音楽ならアメリカン、ブルースロックやハードロックならブリティッシュが相性いいです。ただこれも絶対じゃなくて、あえて逆方向で使うプレイヤーも普通にいるので、最終的には自分の耳で判断するのが一番だと思います。いぇい。








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